身体的拘束は、介護保険法で禁止されています。
では、
「身体的拘束」って、何でしょうか?
厚生労働省は、次のようにまとめています。
①ベッドや椅子などに、身体をひもなどで縛ること
②ベッドのまわりを柵で囲むこと
③ミトン型の手袋をさせること
④車椅子にY字型ベルトや腰ベルト、車椅子テーブルをつけること
⑤つなぎ服を着させること
⑥向精神薬を服用させること
⑦自分の意志で開けることの出来ない部屋に隔離させること
・・・どう思いますか?
「こんなことがあってはならないのは、当たり前だ」と思うでしょうか。
①や⑥などは、酷い状況ではあるかと思いますが。

(ワンデーパスポートを頂いたので、ディズニーシーに行ってきました。
目的はダッフィ~♪ミッキーがかすんでいます)
措置から介護保険の転換期に現場にいたcarerは
その対応に翻弄されました。
たとえば
②ベッドのまわりを柵で囲むこと の場合、
ベッドの四方に柵などの囲いがない場合、どうなるか?
人によってですが、落ちます。ベッドから。
そして骨折して寝たきりになったりします。
しかしながら、こういう指針がお国から出たため、
四方に柵をすることをやめ、夜間の巡視を強化しました。
夜間の職員って、50人に2人ですよ?看護師いませんよ?
夜中に徘徊しているお客さまも、急変されるお客さまも、
沢山いらっしゃるのですよ?
③ミトン型の手袋をさせること の場合、
ミトン型でない手袋あるいは手袋をして頂かない場合、
認知症のお客さまの中には、点滴を抜いてしまう方も
少なからずいらっしゃいました。
こちらも「巡視」でカバーすることにしました。
問題は出ていませんでしたが、出てもおかしくなかったと思います。

④車椅子にY字型ベルトや腰ベルト、車椅子テーブルをつけること
Y字型ベルトをすれば車椅子からずり落ちないため
座位が保てるお客さまの場合、
Y字型ベルトをしないことで車椅子からずり落ちるから
ベッドでのお食事になったらどうなりますか。
廃用性症候群になって、
状態悪化することが目に見えていますね。
「座ってお食事をして頂きたい」と思うのは、悪いことでしょうか。
これは、ご家族の了承を得て、使用させて頂いていました。
⑤つなぎ服を着させること の場合、
おむついじりをしてしまうお客さまが、
おむつの中をいじった手を、口元に持っていくことは明らかですね。
さらに、気づいたら
部屋中が便まみれなんてことは、日常茶飯事なのですよ。
その便を徘徊されるまた別のお客さまが触れたら、
衛生的にどうでしょうか。
これは、ご家族の了承を得て、
おむついじりの特に多いお客さま3名程度に
夜間のみ、着用して頂いていました。

⑦自分の意志で開けることの出来ない部屋に隔離させること の場合
つまり「鍵をかけてはいけません」ってことです。
徘徊をされるお客さまが非常に多い施設でしたが、
やむを得ず、鍵をかけるのをやめました。
毎日、極度の緊張状態におかれておりました。
特に、足腰の丈夫なお客さまが多い
デイサービスでは大変でした。
正直な話、
入浴時間等で職員やボランティアさんの目が足りないときに
お客さまがいなくなってしまい、
各部署から1人ずつ、
お客さま探しにかりだされることもありました。
かと言って、巡視に必要な人数を雇うだけの報酬を
国は支払ってくれません。

carerの祖父は、病院のベッドに縛られ、
向精神薬漬けにさせられ、
「拘束」なんて生易しい状態ではありませんでした。
それでも、この厚生労働省の指針は
生真面目に解釈していたら、現場は恐ろしく大変なはずです。
おそらく、①~⑦何れかに該当するお客さまが
1人もいらっしゃらない特養なんて、ないと思います。
現場から退いてもう何年も経ちましたが
今でもこの指針は、生きているようです。
ここまでの指針を存続させていないとならない状況なんて、
悲しいことですね。











