ご無沙汰しております。
おはようございます。
最終のブログを書いてから4ヶ月も空けてしまい、
失礼しました。
この4ヶ月の間、色々と新しいお仕事のお話を頂き、
暑い夏も楽しく過ごす事が出来、秋を迎えました。
新しいお仕事については次回のブログの方に詳しく、
書かせて頂きます。
さて、皆さんは『術後せん妄』と
いう言葉はご存じでしょうか?
『術後せん妄』とは、
手術をきっかけにしておこる精神障害で、手術後にいったん
平静になった患者さんが1~3日たってから、急激に錯乱、幻覚、
妄想状態をおこし、1週間前後続いて次第に落ち着いていくという
特異な経過をとる病態をいいます。
ご高齢の方に起こりやすく、術後の回復期に起こるため、術後の看護、
ケアの妨げにもなり、一度発症すると、生命維持に重要な管を抜いてしまう、
夜間大声を上げて暴れるなど、看護スタッフによるケアーが困難になり、
周囲の患者さんにも迷惑がかかります。
さらに転倒・転落の危険も増大し、術後の大きな問題となってきている
そうです。
ご高齢の方の術後合併症の中では最も多く、75歳以上胃癌大腸癌手術例
検討では27%の方に術後せん妄が起こってたという検証もされています。
そもそも『せん妄』とは認知機能の障害(最近の記憶の
障害と失見当識、たとえば「私はだれ? ここはどこ?」)です。
注意力の障害や意識の混濁、知覚の障害も併せ持ち、何らかの原因(手術)
が存在し、急激におこり、1日の中でもその程度が変化することから診断される
そうです。
感情の障害(不安感、多幸感、無感情)や精神運動の障害(興奮、幻覚、妄想、
時に動きが少なくなり会話も減少する)も随伴症状のひとつです。
特徴的な随伴症状として睡眠・覚醒リズムの障害(不眠、症状が夜間に悪くなる、
昼夜の逆転現象)がみられます。
★ 『せん妄』と『認知症』
高齢の方や認知症(いわゆる痴呆)の老人では、せん妄が起こっても「ぼけ」として
見過ごされてしまう場合があります。
『術後せん妄』は基本的には治療可能であり、しかるべきDrに
適切に診断して頂く必要があります。
『せん妄』と『認知症』を鑑別するポイントは、
起こり方の様式と経過です。
『せん妄』の場合は起こり方が急激で、その日時まで特定できる
場合もあるのに対して、『認知症』が起こってくるのは非常に緩徐
で同定できないという違いがあります。
また、『せん妄』では症状が1日のうちでも非常に変化しやすく一時的
に意識がはっきりしたりするのに対し、『認知症』の場合は基本的には
症状が一定しているため、『せん妄』とは区別できます。
さらに、基本的には『せん妄』は元に戻りうるのに対して、
『認知症』は元にも戻りません。
★『術後せん妄』の発症要因
『術後せん妄』は手術が直接的な原因ではありますが、その出現には
様々な要因が関与しています。
手術によるストレスと合併症を少なくすることが『術後せん妄』を予防
することは言うまでもありませんが、誘発因子を減少させることが術後せん妄を予防する
ことになります。
・術前の十分な説明、きめの細かい看護、家族の面会などを通して不安を取り除く。
・昼間の働きかけを多くし昼と夜のメリハリをつけ、睡眠・覚醒リズムの調整をする。
・さらに術後の早期から離床を促し散歩やリハビリを行う。
こうしたことが『術後せん妄』を予防するだけでなく、
『軽度せん妄』の治療にもなります。
★治療
『術後せん妄』の治療に関しては抗精神病薬や睡眠薬などを的確
に使用しつつ、1週間程度をしのげば落ち着いてくるのが普通です。
ただそれまでの間はご家族やNsの労力は大変なものなので、その意味でも予防が大切で、
手術前から患者さん、家族、医療スタッフ間で十分のコミュニケーションをとり、協力しあって
いくことが大切です。
皆さんがお世話されておられるご高齢者お客様にも、病気や怪我などで手術をされる方が
多いと思いますが、いざという時にご家族が混乱しないためにもあらかじめ情報提供される
事も私たち介護職の使命です。
ご家族とのコミュニケーションに情報を是非、ご活用下さい!












