先日、東京都千代田区の医療法人財団神尾記念病院様に訪問させていただきました。
神尾記念病院様は、2/3開催のワークライフバランスフェスタ東京2012で、東京ワークライフバランス認定企業としてブースを出されていました。その時名刺交換させて頂き、ぜひお話をお伺いしたいとお願いして訪問させて頂いたのでした。
神尾記念病院様は耳鼻咽頭科単科の高度専門病院です。病床は一般病床30床ですが、外来は1日平均350名の患者さんが来るということで、とても活気のある病院です。
今回インタビューは人事課の田邉課長にお答えいただきました。
2人目の育児休業取得者が出て、財団法人21世紀職業財団の助成金の取り組みを始めたのがワーク・ライフバランスに取り組まれたきっかけで、2008年から取り組まれたとのことでした。
神尾記念病院様のワーク・ライフバランスの取り組みは医師、事務スタッフ含め全てのスタッフを対象としています。
田邉課長がお一人でプロジェクトを進められ、以下の取り組みを実施されたとのことです。
・職場の意識改革
管理職へのワーク・ライフバランス研修やパンフレット作成、育児休業取得者の体験談の告知
・制度変更
育児休業期間の延長、子の看護のための休暇(有給)の充実、
育児休業・介護休業取得者の復職後の処遇、介護休業対象者の拡大、
介護のための休暇の充実、年次有給休暇及び子の看護休暇の半日単位の取得、
妊娠・出産を理由とした退職者の再雇用制度、妻の出産支援休暇(有給)、
育児・介護以外の理由でも利用可能な短時間正社員制度、フレックスタイム制度等勤務の多様化
・安心して休業、復帰できる体制づくり
育児・介護休業者を対象とした職場復帰プログラムの実施、
育児休業者へ会議の議事録や健保だよりなどを送付、育休中の代替要員の確保、
育児休業・介護休業等の相談窓口の設置、病院全体研修会に参加の呼びかけ
私がユニークと感じたのは、年次有給休暇及び子の看護休暇の半日単位の取得と育児・介護以外の理由でも利用可能な短時間正社員制度です。
有休を時間で取得すると管理が煩雑になりますが、半日であれば会社側も利用する側もメリットがあると思います。
また、理由を問わず短時間正社員制度を利用できるのは、ボランティアや趣味と仕事の両立ができ、広範囲のワーク・ライフバランスの実現を可能にしていると思います。
短時間正社員制度は外来のスタッフで利用とのことで、病棟のスタッフは利用していないとのことです。
お話をお伺いして、このようなワーク・ライフバランスの取り組みがスムーズにいっているのは理事長の実行の意思が明確になっているからだと思いました。
また、ワーク・ライフバランスの推進にあたって特に反対意見もなかったようです。どちらかというとワーク・ライフバランス自体の概念がそれまで浸透していなかったようです。
ワーク・ライフバランスの実践の効果としては、スタッフが辞めなくなったのが大きな効果のようです。
やはり医療業界での人材確保はワーク・ライフバランスの実践で離職者を減らすというのが重要な施策であるのことが確認できました。
神尾記念病院様の今後のワーク・ライフバランスの課題としては、育児休業利用者ばかり制度の恩恵を受けているので、その他のスタッフにどのようにワーク・ライフバランスを実現していくのかが課題とのことでした。
とくに外来はとても忙しいらしく、どうしても残業が発生してしまうとのことで、その部分の改善を検討していきたいとのことでした。
今回、田邉課長にはたいへんご親切に対応して頂きました。
病院の方針で病院の医療行為をサービスとして位置づけ、接遇研修等も行っているとのことです。
神尾記念病院様には全国から患者さんが受診にいらっしゃるとのことですが、こうした病院の方針が信頼性を育んでいるのだと思います。またその結果、職場の風土環境もよいものとなっていて、スタッフの離職率が低いのだと思いました。
まさにお客様満足とスタッフ満足が実現できているすばらしい実践だと思いました。


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